白芨:「肺に入り出血を止める」重要な薬
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白芨(はくきょく)は別名白及(はくきょく)とも呼ばれ、ラン科植物白芨の乾燥した塊茎である。性質は微寒(あるいは平性)、味は苦・甘・渋で、肺・肝・胃の経絡に帰する。収斂止血、腫れを消し肉を生じさせる、殺虫・創傷を収斂する作用があり、喀血、吐血、外傷出血、瘡癰腫毒、手足のひび割れ、肺癰などの症状を主に治療する。『本草綱目』は白芨を「肺に入り止血する」重要な薬と述べている。
宋代の洪邁『夷堅志』に、台州(現在の浙江省台州市)に一人の大罪人がいたと記されている。七度も死刑に値する罪を犯し、幾度も厳しい拷問を受けたため肺が損傷し、吐血するようになった。彼は米湯で白芨の粉末を服用し続け、ついに回復した。処刑前に、この秘法を普段から世話になっていた囚仲間に伝えた。処刑後、執行人が「胸を剖くと、肺に数十ヶ所の穴が開いており、全て白芨で埋められており、色も変わっていなかった」という。白芨が肺病による吐血に確かに効果があることがわかる。以下に白芨を用いた常用処方を列挙する:
咳・喀血治療方 白芨と蔗糖を粉末化し、1回15gを1日2回、温水で服用。肺を補い止血し、慢性咳嗽・肺痿による喀血に効く。
上部消化管出血治療方:白芨・生大黄を等量ずつ、共に微粉に搗く。1回5gを口服し、雲南白薬0.5gを加え、1日3回服用。止血効果が良好。本処方は肺結核による喀血にも適用可能。
肺結核治療方:白朮、百合、薏苡仁、杏仁各150g、川貝母30g。上薬を共に微粉に挽き、1回10gを1日3回経口服用。21日間を1療程とし、3療程継続服用で良好な効果が得られる。
鼻血が止まらない場合の処方:白朮適量を粉末にし、酢で練って鼻梁の低い部分(「山根」と呼ばれる)に塗布する。別途白朮粉末3gを温水で溶かして服用する。
虫歯痛の処方:白朮、大黄、白蔹各30g、雄黄10gを共に微粉にし、瓶に保存する。毎回薬粉10gを取り、酒で糊状にして患側の顔面地倉穴・頬車穴などに塗布し、薄膜を被せてガーゼを敷き、絆創膏で固定する。24時間後に取り除く。効果の早い者は1回で治り、遅い者は数回で治る。
各種外傷の処置法:刃物・斧による筋肉損傷で出血が止まらない場合は、白朮を微粉にして患部に塗布する。打撲・骨折には酒で溶いた白朮粉6gを経口服用する。火傷・熱傷にはごま油で溶いた白朮粉を外用する。手足のひび割れには冷たい水で溶いた白朮粉を患部に詰める。治療中は水に触れないこと。
癰疽腫瘍治療方:白朮、木芙蓉葉、大黄、黄柏、五倍子を等量ずつ共に微粉にし、酒や酢等で調合し、患部に塗布または貼付する。あらゆる腫れ物や瘡病にこの法を用いることができる。
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